




プロサッカー選手としての16年を経て、
もう一度、自分の名前に向き合ってみたくなった。この物語は、 ひと粒のチョコレートから始まります。
引退の瞬間、正直、
不安しかありませんでした。
プロサッカー選手として、
人生のすべてを捧げてきた16年。
でも、ふと立ち止まったとき、
「じゃあこれから、
私は何をしるしていけるのか」
と思ったんです。
新しいフィールドで
“好き”を形にしてみたくなった。
“よろこびをしるす”という言葉は、
誰かへの願いであると同時に、
自分への問いかけでもありました。
慶記という名前は、
人生に「よろこびをしるす。」
という意味なんだよ。
と両親から教えてもらった時、
なぜか頭から離れなかったことを
今でも覚えています。
この名前をもらって、
人生のどこまでそれを
体現できていたんだろう。
サッカー選手としての自分も、
父としての自分も。
「よろこびをしるす。」
このブランド名は、私が自分の名前に、
真剣に向き合うために選んだ言葉です。
現役時代のある日のバレンタイン。
妻がくれた手作りのチョコが、
「こんなに美味しいものがあるのか」
と思えるほど印象的でした。
それからというもの、コーヒーと一緒にチョコを味わう時間が、 いつの間にか私の“ごほうび”になっていました。趣味で食べ比べたり、つくってみたりするうちに、 「これを、自分の手で、誰かに贈れたらいいな」と思うようになっていたのです。
ひと粒のチョコレートが、私のセカンドキャリアを動かしました。
前のキャリアと同じように、
自分の「好きなこと」に挑戦したい——
そんな想いから始まりました。
作り手としても、社会人としても、
まだ知識も経験も足りない。
恥ずかしさを感じながらも、
思い切って行動に移しました。
まずは手づくりの
チョコレートを配り歩き、
多くの方が興味を
持ってくださったのです。
ブランドの構想から
商標登録まですべて、
ひとりで取り組みました。
「好き」を形にしていく
「よろこび」を感じながら、
ブランドは少しずつ歩みを
進めていきました。
そして、
「人生に、よろこびをしるす。」
この言葉を、
もっとたくさんの人に届けたい。
その想いが強くなり、
ブランドとしての
立ち上げを決意しました。
チョコレートづくりは、
最初はただの趣味。
けれど、その小さな挑戦が
思いがけないご縁を生みました。
最初の“本番”は、
カインズ様とのマフィン開発。
配っていたお菓子をきっかけに
お声がけをいただき、
監修・販売というかたちで、
初めて自分の味を
世に出すことができました。
そこから、
花屋さんとの母の日コラボ、
アパレルブランド・デンハム様の
ノベルティ制作、
教育委員会の依頼で
チョコレート教室を開催、
地元企業とのコラボレーション、
そして、
前橋市ふるさと納税への採用など、
活動の輪が広がっていきました。
こうして、
たくさんの出会いと経験を重ねながら、
今、「人生に、よろこびをしるす。」
という想いを胸に、
ひとつひとつのチョコレートに
“よろこび”を込めて
皆さまにお届けしています。
アスリートという職業は、
“夢を与える仕事”だとも言われます。
しかし、
その夢を与えた先にどんな未来が
待っているかまでは、
誰も教えてくれません。
引退後に待っていたのは、
不安と、真っ白な時間でした。
その時間のなかで自分と向き合い、
たどり着いた答え。
それは――
心を「よろこび」で満たすことの
大切さでした。
人にとって「よろこび」とは
欲求であり、価値そのもの。
あらゆる感情は、「よろこびたい」という
欲求を前提に生まれると考えます。
人生に「よろこび」の場面が
多ければ多いほど、
幸福度は大きくなる。
そして、
その出来事を小さくても大きくても
「よろこび」と気づけるかどうかが、
大切なのだと。
このブランドを通して、
誰かの大切な瞬間に
チョコレートと共にそっと寄り添いたい。
それが、
私にとっていちばんの「よろこび」です。





もしもこの物語に、
“少しでも共感していただけたなら”
あなたの大切な瞬間に寄り添う
チョコレートたちを、
よければ一度、
ご覧になってみてください。